プロローグ
イエス・キリストの生誕を祝福した
東方の三博士の言い伝えには、
さまざまな説がありますが、
長い長い歴史を経て、この八百よろずの神の国で、
最後のお役目を果たすために、再び集まったということは、
あまり知られていないかもしれません。
イエス・キリストに貢物を送った三人の賢人、
彼らをはじめにキリストのもとへと向かわせたのは、
メシアの誕生を恐れた暴君ヘロデ大王でした。
星のお導きによって、キリスト生誕を祝福した賢者たち。
彼らに裏切られたことを知った大王は、
国中の少年の命を奪ったのでした。
そんなできごとを引き起こそうとはよもや思わなかった、
賢人たちが、どれほど無念だったことか・・・、
ユダヤの魂を持ちながら、
ユダヤ人を葬り去ったヘロデ大王の心の中にあったのは、
富と地位への執着と、大いなるものへの恐れ。
大王の心の闇が、いまだ消えることなく、
人々の心の中に入りこんでしまったことを知った賢人たちの魂は、
時を超え、ユダヤとつながる神の国へと舞い降りることになりました。
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